相手より速く、前へ=鹿島戦19年ぶり勝利―Jリーグ・東京V
後半45分に1点差に迫られ、ロスタイムの表示は11分。東京Vは全員が最後まで走り、体を張って鹿島の猛攻をしのぎ、試合終了の笛を聞いた。
「サポーターと喜び合えたのが本当によかった」と城福監督。鹿島に勝つのは2005年8月以来19年ぶりで、リーグ戦4戦ぶり、ホームで2カ月ぶりの勝利となった。
後半に試合を動かしたのは、先発復帰組だった。後半18分に綱島の果敢な中央突破から、山見へラストパスが通って先制。30分にも山見がこぼれ球を押し込み、「ここ何試合かスタメンを外されていて、この試合はすごく大切だった。うれしい」。実感がこもった。
直近3試合は、好機をつくりながらも無得点。「0.5秒(動きだしを)速く、ボール2個分前へ」。この日の2点は、綱島のドリブル、斎藤のボール奪取からのミドルと積極的なプレーに起因。指揮官が練習で強調してきたことが形となって表れた。
前半戦では、リードを守り切れない試合も目立ったが、交代カードを生かしながら試合巧者の鹿島を振り切った。「先発の選手が出し切って、バトンを受けた選手がさらにチームの推進力を上げる。チームのあるべき姿を示せた」。監督の表情に充実感がにじんだ。
[時事通信社]
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