李在明氏、大統領選へ再起動=代表再選で「私党」化加速―韓国最大野党
【ソウル時事】韓国の革新系最大野党「共に民主党」代表に再選された李在明氏(59)は、2027年大統領選への出馬を視野に入れた活動を再開した。代表選で圧勝した李氏は指導部を自身に近い議員で固め、同党の「私党化」を加速させた。ただ、李氏は公職選挙法違反の罪などで起訴され公判中で、有罪判決が出れば勢いを失う可能性もある。
李氏は再選から一夜明けた19日、「政権の暴走を止めることが最も重要な課題だ」と記者団に強調した。23年に起きた国防相(当時)による職権乱用などの尹錫悦政権を取り巻く疑惑を追及する構えだ。
李氏は22年大統領選で尹氏に惜敗した後、党代表に就任。物議を醸す言動を重ねてきたが、尹氏に対する率直な物言いが中年女性らの心をつかみ、共に民主党は4月の総選挙で勝利を収め国会で過半数の議席を確保した。李氏は18日の代表選で85.4%の票を得て大勝。指導部を構成する5人の最高委員は、李氏の側近ばかりで占められることになった。
しかし、李氏は複数の裁判で刑事被告人となっており、禁錮以上の判決が確定すれば大統領選に出馬できなくなる。韓国メディアによると、10月にも公職選挙法違反の裁判で一審判決が出る見通しだ。
また、党内の支持も盤石とは言えない面がある。代表選の投票率は、党の地盤である南西部・光州で2割台にとどまり、熱気を欠いた。保守系紙・中央日報は社説で「李氏一色の党大会に伝統的な支持層が背を向けた」と指摘した。
[時事通信社]
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