イスラエル、停戦交渉に代表団派遣=ハマスは新協議に消極姿勢
【カイロ時事】イスラエル首相府は14日、パレスチナ自治区ガザで交戦を続けるイスラム組織ハマスとの停戦とハマス側が拘束した人質の解放を巡る交渉のため、代表団を15日にカタールの首都ドーハに派遣すると発表した。ただ、ハマスは新たな協議には消極的姿勢で、これまでに幾度も決裂した交渉が進展するかどうかは未知数だ。
報道によれば、イスラエル代表団は対外情報機関モサドのバルネア長官らで構成される。協議には米中央情報局(CIA)のバーンズ長官も参加。イスラエル報道官は「(停戦案の)実施に関する詳細を詰める」と語った。
交渉仲介国の米国とカタール、エジプトは8日、「今こそ合意をまとめる時だ」として協議再開を呼び掛けた。ハマスは過去に「同意した」とする停戦案の履行を求めて交渉を拒否してきたが、情報筋はロイター通信に対し、イスラエルが「真剣な返答」をすれば議論に応じるとの見方を示した。
今回の交渉はバイデン米大統領が5月末に公表した3段階からなる停戦案が基となる。ハマス側はこの案を7月2日に承認したと主張。イスラエルは同案にさらに条件を追加したと報じられている。
一方、イスラエルは現在、イランから攻撃されるリスクに直面している。イランの首都テヘランで7月末にハマスの最高指導者が殺害され、イスラエルの仕業と断じたイランが報復を表明しているためだ。
ロイターは複数のイラン高官の話として、攻撃の有無はガザ停戦交渉の行方次第だと報道。交渉が決裂すれば、イランがイスラエル攻撃に踏み切る可能性が高い。
[時事通信社]
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