ピンチで成長実感=「文武両道」選んだ入江―高校野球・石橋
石橋は栃木県立の進学校。野球に使える時間は限られており、平日は平均2時間しか練習できない。この日好投した入江は、「普段から緊張感のある練習を心掛けてきた」。再三のピンチで、その成果を発揮した。
21世紀枠で出場した昨年の選抜大会は初戦の2回戦で敗退。入江は「ピンチの時にいかに楽しんで投球するか、というメンタル面が強くなった」と成長を実感した。二回の2死一、三塁と四回の2死満塁はいずれも空振り三振に。六回からは右ふくらはぎがつり、「すごく厳しい状態」だった。それでも135球を投げ、毎回の11三振を奪って完封した。
栃木の作新学院中出身。石橋を選んだのは、「文武両道を実践したかった。野球も勉強もどちらも全員が頑張って努力している」という理由から。強豪として知られる名門校にあえて進学しなかった。慶大に現役合格を目指す右腕は、大会期間中も宿舎で最低でも30分間は受験勉強に励んでいる。
創立は甲子園開場と同じ1924年。節目での1勝に福田監督は、「夢を見ているようで、子供たちは本当にすごいなと、それに尽きる」。万感の思いをにじませた。
[時事通信社]
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