フランスは「ホーム」=堂々躍動―ブレイキン・大能選手〔五輪〕
新競技ブレイキン(ブレイクダンス)男子に出場した大能寛飛(ダンサー名HIRO10)選手(19)。1次リーグを突破できなかったが、「ホーム」と感じているフランスで堂々たる踊りを披露した。
金沢市出身。妹が通っていたダンス教室の先生に誘われ、9歳で習い始めた。教室だけでは飽き足らず、父善行さん(45)を連れて自宅近くの体育館に行き、毎日4時間の自主練習に励んだ。善行さんは「教室の先生に成果を見せて『うわあ』って驚かれるのがうれしそうだった」と振り返る。
練習に付き合ううち、善行さんもブレイキンにはまっていったという。ユーチューブに投稿されたダンス動画を何度も見直して分析し、大能選手に分かりやすく伝えた。
父子二人三脚で技を磨いた大能選手は高校時代からスペインやオランダなどで行われた大会やイベントに出場。善行さんによると、特にフランス・カンヌでの大会で優勝したことが心に残っているといい、「寛飛はフランスをホームだと思っている」と語る。
今年6月、パリ五輪代表の座を射止めた大能選手はすぐさま善行さんの元に駆け寄り、抱き合って喜んだ。善行さんが「よくやったな」「大変だったな」と声を掛けると、号泣していたという。
[時事通信社]
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