特攻隊の姿、インスタ発信=初出撃80年、後世に継承へ―団体「若者も知って」・東京
太平洋戦争末期、爆弾を搭載して敵艦に体当たりした旧日本軍の特別攻撃隊(特攻隊)。初出撃から80年となる今年、東京都内の団体がインスタグラムによる情報発信を始めた。担当者は「インスタを通じ、若い人に特攻隊のことをもっと知ってほしい」と話している。
インスタを始めたのは、公益財団法人「特攻隊戦没者慰霊顕彰会」(東京都千代田区)。亡くなった隊員の慰霊祭を執り行い、特攻隊の史実を伝えることなどを目的としている。
顕彰会によると、軍命令下の攻撃などの条件を厳密に満たす組織的な出撃としては、1944年10月25日のフィリピンでの例が最初。攻撃は終戦の日の45年8月15日まで続き、陸軍2225人、海軍4146人の計6371人が亡くなった。
顕彰会はこれまでもフェイスブックやX(旧ツイッター)を通じ、特攻隊の歴史を発信してきた。ただ、特攻隊の話は若い人にとってなじみが薄く、記憶の風化への懸念が強まっていた。
そこで顕彰会は初出撃から80年の節目を迎える今年、若者らへの認知度を高めるためインスタによる情報発信を開始した。1月中旬に始め、フォロワー数は160人ほどに増えた。年齢層は30~50代の男性が多いが、若い女性も目立つという。
インスタでは全国各地の慰霊碑や、実際に行われた慰霊祭の様子などを掲載。特攻隊の歴史を解説し、指名された若者らの写真や彼らが詠んだ句なども詳しく紹介している。
顕彰会の大穂園井理事(62)は「特攻隊員を単に悲惨で気の毒だった人と考えるのではなく、彼らのおかげで戦後79年の平和があることにも思いをはせてほしい。SNSを通じ彼らの思いや姿を後世に語り継いでいきたい」と話している。
[時事通信社]
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