帰省客「親と避難経路確認」=巨大地震警戒、ラッシュ本格化―東京駅など
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表される中、お盆の帰省ラッシュが10日、本格化した。警戒が続く中、東京駅などでは利用者が「帰省先では親と避難経路を確認したい」と真剣な表情で話していた。
帰省客らで混雑するJR東京駅。9日夜に神奈川であった震度5弱の地震では東海道新幹線のダイヤが乱れたが、10日朝は混乱はなかった。
名古屋市の実家に約1週間帰省する会社員多賀あゆなさん(24)は「帰省延期は考えなかった」ときっぱり。「地震発生時は東京より名古屋の方が被害が大きいと思う。両親が心配だから帰りたい気持ちがますます強くなった」という。「防災用品準備や避難ルート把握が済んでいるか確認し、まだなら一緒に準備する」と力を込めた。
友人3人と愛知・三重両県へ旅行する会社員大溝克哉さん(28)は「臨時情報発表後、旅行を取りやめる話が出た」と明かす。ただ、宿泊先やレンタカーは予約済みだったため、旅行することに。両県に行くのは初めてで「行く場所ごとの避難場所は確認しておきたい。海沿いにも行くが、情報を小まめに確認して楽しみたい」と話した。
羽田空港(東京都大田区)でも、不安を抱えながら目的地に向かう旅行客らの姿があった。交際相手の帰省に同行して宮崎県に向かう川崎市の事務職女性(26)は「ニュースを見て怖い気持ちはあるが、どうしようもない」と複雑な表情。「海の近くへは行かないなど注意したい」と話した。
[時事通信社]
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