2024-08-07 03:53社会

「意識の高さ」高校時代から=2大会連続出場の北口選手―陸上・女子やり投げ〔五輪〕

北口榛花選手(右)、松橋昌巳さん(中央)と陸上のサニブラウン選手(松橋さん提供)

 日本時間7日午後、陸上女子やり投げに出場する北口榛花選手(26)=JAL=は高校時代に競技を始め、自らの日本新記録を更新し続ける。昨夏の世界選手権で、日本女子のトラック・フィールド種目で初の金メダルを獲得した女王は、入賞を逃した東京五輪の雪辱を果たすべく、一投に魂を込める。
 「当時から意識が高かった」。北海道旭川東高(北海道旭川市)に入学した北口選手にやり投げを指導した同校元教諭、松橋昌巳さん(69)はそう振り返る。
 松橋さんによると、高校2年の時に出場したインターハイで、4投目に他校の選手に記録を抜かれた北口選手は直後、「短い助走で投げていいですか」と申し出た。結果は逆転優勝。松橋さんは「助走が長くても短くても投げられると自分で分かっていた。大舞台で逆転された状況で自ら判断した」と語る。
 53メートルの記録を出し、「先生、私これで日本選手権に出られますか」と聞いてきたこともあったという。53メートルは当時の日本選手権の参加標準記録。「自分で参加標準記録を調べ、投げようと思って投げる。私が目指しているところよりも上を行っていた」と振り返る。
 「『これくらい頑張ったら、これくらい記録を出せるよ』と指導しても、『そこまで行けるんだ』『行こう』と思える高校生は少ない。でも、あいつはそれをあっさり上回っちゃう」と松橋さん。「『世界記録を目指す』と言っていたことがあったが、あいつは真剣に目指している」。そう語り、地元旭川市から教え子の活躍を祈っている。 
[時事通信社]

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