共に戦った藤井さん=「これからも一緒に」―バレーボール男子〔五輪〕
日本のベンチには、東京五輪代表セッターの藤井直伸さんの写真が置かれた。東レでチームメートだった高橋健が「一緒に戦おうぜ」と呼び掛けて持ち込み、イタリアとの激闘を共にした。
藤井さんは2017年に日本代表に初選出。ムードメーカーでもあり、積極的にミドルブロッカーの速攻を使う強気のトスワークで、日本のバレースタイルを変えた立役者だ。東京五輪後にステージ4の胃がんと診断され、昨年3月に31歳の若さで死去した。ミドルブロッカーとして代表に定着した高橋健は「僕は藤井さんに育ててもらった」と感謝する。
昨秋のパリ五輪予選でも心の支えとなった。格下のエジプトに敗れた夜、同じセッターの関田は藤井さんの闘病生活の特集をテレビで見て再起を誓った。チームが立て直して出場権を獲得すると、藤井さんのユニホームを前後逆に着てコート上のインタビューに臨み、「藤井さんがいたかった場所に立って、精いっぱい頑張ろうと思った結果」と声を震わせた。
パリでも天国の戦友と心を一つに戦ったが、52年ぶりの頂点には届かなかった。関田は「どこかで見てくれたらいいかな」と故人に思いをはせ、高橋藍は「藤井さんにメダルを見せられなかったことは悔しいが、これからも一緒に戦っていく。強くなってこの舞台に戻ってきたい」と誓った。 (時事)
[時事通信社]
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