シダマツ、頂点遠く=中国ペアに善戦及ばず―バドミントン〔五輪〕
頂点を目指した「シダマツ」は準決勝で中国ペアにはね返された。敗戦が決まると志田は座り込み、松山はぼうぜんと立ち尽くした。2人の目からは涙があふれた。「勝ち切れなくてすごく悔しい」と松山は唇をかんだ。
序盤から中国ペアの強打と組み立てのうまさに手を焼いた。第1ゲームの中盤に一度は突き放されながら、レシーブで粘って攻撃につなげて盛り返した。第2ゲームも13―18から得意の低く、速い展開に持ち込むなどして1点差まで迫った。相手の方が一枚上でも、十分に力は示した。
2人の持ち味は攻撃力。以前は自分たちが攻める展開になれば勝てるが、その逆になればもろかった。そこでコロナ禍で試合がなかった期間に徹底的に守備力を強化。東京五輪後に頭角を現し、メダルを狙えるペアへと成長を遂げた。
目標の金メダルには届かなかったが、表彰台に上がるチャンスは残されている。3位決定戦はマレーシアのペアが相手。「これを引きずったら、結果はついてこない。自分たちの本当の強さが試される」と志田。松山も「笑顔で終われるように精いっぱい頑張りたい」。2人は最後の一戦へと気持ちを向けた。 (時事)
[時事通信社]
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