ロシア、米記者ら釈放=26人の身柄交換―「冷戦後最多」・トルコ発表
トルコ大統領府は1日、米ロなど7カ国間で拘束者計26人の身柄が交換されたと明らかにした。ロシアでスパイ罪に問われ、7月に禁錮16年の有罪判決を受けた米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の米国人記者エバン・ゲルシコビッチ氏(32)らが釈放された。今回の身柄交換にはトルコ政府が関わっていた。
バイデン米大統領は1日、ロシアで拘束されていた米国人3人らが解放されたと確認した。
帰国に向けた交渉が水面下で進められ、身柄交換が近いとの観測が強まっていた。西側メディアは「冷戦終結後で最多の規模」と伝えた。
発表によると、2020年にスパイ罪で禁錮16年の判決を言い渡された元米海兵隊員ポール・ウィラン氏(54)、ロシアの野党指導者イリヤ・ヤシン氏(41)、ドイツで収監中のロシア人工作員ワジム・クラシコフ氏(58)らが交換の対象となった。
米ブルームバーグ通信によれば、英ロの二重国籍で昨年4月に禁錮25年を宣告されたジャーナリスト兼活動家ウラジーミル・カラムルザ氏(42)も含まれる。
ロシアのメディアによると、過去に身柄交換に使われたロシア政府専用機が1日、首都モスクワを出発し、最西端カリーニングラード州を経て、北西部ムルマンスク州に到着。別の政府専用機もトルコの首都アンカラに向かっていた。
身柄交換は、米ロ双方で収監されていた旧ソ連軍関係者と米女子プロバスケットボール選手が22年12月にそれぞれ帰国して以来。ゲルシコビッチ氏は昨年3月、戦車工場がある中部スベルドロフスク州を取材して拘束された。
[時事通信社]
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