農林中金、４１２７億円の赤字＝外債運用で損失、資本増強も決議―４～６月期
農林中央金庫が１日発表した２０２４年４～６月期連結純損益は４１２７億円の赤字だった。海外金利の高止まりで含み損を抱えた米欧国債の売却で巨額損失を計上し、前年同期の６３８億円の黒字から赤字に転落した。財務の健全性を維持するため、総額１．３兆円規模の資本増強を今年度中に実施することを決議したと明らかにした。
農林中金は今年度、低利利回りの米欧国債を１０兆円規模で売却し、収益性の高い資産に入れ替える方針。通期の純損失は過去最大の１．５兆円規模に膨らむ可能性がある。資本増強と合わせて資産構成の改善を進め、来年度以降の黒字回復を目指す。
６月末の市場運用資産残高は約５４．１兆円と３月末（５６．３兆円）から減少。このうち外債など債券の含み損は円安も影響して２兆３０４７億円（３月末は２兆１９２３億円）に拡大した。一方、資本増強で連結総自己資本比率は３月末時点から２．３％程度上昇する見通しだ。
［時事通信社］
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