東京株、975円下落=「日銀ショック」で全面安―円相場、一時148円台半ば
1日の東京株式市場は、急速な円安修正の動きを受けて全面安の展開となり、日経平均株価の終値は前日比975円49銭安の3万8126円33銭と大幅反落した。日銀が追加利上げを決めたのに続き、米国の「9月利下げ」観測が台頭。東京外国為替市場で日米の金利差が縮小に向かうとの見方が広がり、円買い・ドル売りが加速した。円相場は一時、1ドル=148円51銭と約4カ月半ぶりの高値を付けた。
日経平均は、3万8000円を割り込んで下げ幅が1300円を超える場面もあった。市場関係者は「日銀ショックだ。株価を支えてきた海外投資家が日本株から離れる可能性もある」(大手証券)と指摘。自動車株が大きく値を下げ、「円安で輸出企業の業績が上振れするシナリオが崩れてきた」(銀行系証券)との声も聞かれた。
円相場は午後5時現在、149円85~85銭と前日比1円06銭の円高・ドル安。日銀の植田和男総裁が前日、一段の利上げに前向きな姿勢を示し、円は上昇。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が9月会合での利下げを示唆したことを市場は「利下げの地ならしを進めた」(外為仲介業者)と受け止め、円買い・ドル売りに拍車が掛かった。
日米の金融政策を材料視した取引が一巡した後はドルが買い戻され、150円台に下落する場面もあった。
[時事通信社]
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