校則改めメーク解禁=愛知商業高、生徒会が主導―講師招き講座も
愛知県立愛知商業高(名古屋市東区)は5月から、毎週金曜日に生徒がメークをして登校できるよう校則を改めた。校則を巡っては、不合理な内容の見直しや、生徒らが参画して改める動きが広がっている。同校でも生徒会主導で改定しており、専門家は「主権者教育にもつながる」と評価している。
卒業する生徒の約半数が就職する愛知商業高では、社会人としての身だしなみについて学んでもらおうと、2021年から毎週金曜日に限り私服登校を認めている。メークの解禁は、昨年秋に発足した生徒会での校則見直しに関する話し合いで浮上。議論を重ね、私服登校した生徒に限って解禁することでまとまった。
細かいルールはあえて設けなかった。生徒会副会長で3年の小崎ひかりさん(17)は「自分たちで考えて行動する機会を増やしたい」と話し、行き過ぎたメークがあった場合は生徒同士で注意し合うようにしているという。
「オンライン面接のときは、(アイライナーを)黒で引いてくださいね」。7月5日の放課後に開かれたメーク講座では、参加した約30人の生徒が、ブライダル専門学校の講師の話に真剣な表情で耳を傾けていた。講座は生徒会が要望し、学校側が講師を招いた。講座を見守ったPTA会長の有村みかさん(42)は「高校生のうちにメークを教えてもらえるのは、他の高校ではないこと」と好意的に受け止めた。
川口宗泰校長は校則改正について「ビジネスを学ぶ一環でやっている」とし、商業高校ならではの取り組みだと説明した。
校則問題に詳しい武庫川女子大の大津尚志准教授(教育学)は、生徒会主導の校則改正について「生徒たちが自身の将来を考えて意見を出すことは、主権者教育にもつながる」と評価。メークについても「簡単に上達するものではないので、高校で全面禁止する必要はない」と話した。
[時事通信社]
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