2024-08-01 06:26社会

ずばぬけた調整力=5位入賞の競泳・花車選手〔五輪〕

競泳男子200メートル平泳ぎ決勝を終えた花車優=31日、パリ

 競泳男子200メートル平泳ぎで5位に入賞した花車優選手(24)=イトマン東進=。競泳の全国大会が開催される50メートルプールが地元の香川県内にはなく、高校まで25メートルプールで練習を重ねた。
 小学5年から高校3年まで地元で指導した塩崎健太コーチは、当時の花車選手について、「客観的な情報と自分の感覚を調整し、すぐに結果を出すことができた」と話す。
 複数種目で出場した全国大会では、慣れないプールに、最初の種目100メートル平泳ぎでつまずいても、数日後の200メートル平泳ぎで自己ベストを更新したり、決勝の開始10~20分前に泳ぎ方を変え、自己ベストを1秒更新して優勝したり。「その日に言ったら、その日にできる。臨機応変に調整できる力はずばぬけていた」と語る
 器用で、ほかの選手の泳ぎをまねるのも得意だったという。練習の合間、物まね泳ぎを披露し、誰のまねかクイズを出すこともあった。塩崎コーチは「要点をつかんでまねができるということは、その泳ぎが良いと思えば取り入れ、いつでも自分の泳ぎを変えられるということ」と見ていた。
 今も毎週のように連絡を取り続けているといい、「息子と弟の中間のような不思議な存在」と話す塩崎コーチ。パリ五輪代表選考会で代表入りを決めた際、花車選手は「『コーチ、やりました!』と駆け寄って来てくれた」という。 
[時事通信社]

競泳男子200メートル平泳ぎ決勝で力泳する花車優=31日、パリ

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