戦禍の母国へささげるメダル=ハルラン、不屈の精神示す―フェンシング〔五輪〕
不屈の精神を示し、銅メダルをつかみ取った。フェンシング女子サーブルの3位決定戦。ウクライナのハルランは大逆転で制し、感極まった。「国のためのメダル。本当に特別」。戦禍が続く母国の国旗と同じ青と黄色のマスクにキスをした。
崔世彬(韓国)との3位決定戦は、5―11から7連続ポイントで逆転。観客の大声援にも後押しされ、15―14で競り勝った。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長も見守る中、母国にパリ五輪初のメダルをもたらした。
ロシアの侵攻開始後、イタリアに拠点を移した。家族に会えない寂しさや不安を抱え、多くの人々が命を落とす故郷の惨状に胸を痛める。自身5度目の五輪は「最も困難」だと率直に語る。
昨夏の世界選手権でロシア選手に勝利した後、握手を拒否して失格となった。「私の国で起きていることについて、世界へのメッセージだった」。今回手にした五輪通算5個目のメダルは「全く異なる。ウクライナは決して屈しないことを示した」と胸を張った。
母国の人々を勇気づけ、希望を届けた。33歳のハルランは「女の子が私を見て、将来は五輪王者になりたいと思ってくれたら」と願った。 (時事)
[時事通信社]
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