窮地から最高の景色=堀米、堂々の連覇―スケートボード〔五輪〕
壮絶なドラマには続きがあった。大逆転で切符をつかみ、パリに乗り込んで来た堀米。「みんな自分を倒したいと思う。結果にこだわり、連覇を狙わないといけない」。そう言って臨んだ2度目の大舞台で見事に金メダル。スケートボード界で初の連覇を成し遂げた。
東京五輪後は苦しかった。ルール改正で自由演技のランの得点が必ず採用されるようになり、一発技ベストトリックに頼ってきた堀米は対応に苦慮した。五輪予選は表彰台に立てない時期が続き、最終戦を前にしても出場圏外の窮地にいた。
五輪への執念と努力が連覇への道を開いた。6月の最終戦までの1カ月でランの構成を練り、拠点の米国のパークに缶詰めに。「がむしゃらにやるしかなかった」。最終戦の決勝では膝痛で体に力が入らない状態から、練習でほとんど決まらなかった大技に成功。土壇場で鮮やかにパリ行きを決めた。
高校卒業後に日本を飛び出し、本場米国などで数々のタイトルを手にしてもなお「もっとかっこいいスケーターになるのが夢」。25歳はまた一歩、理想に近づいた。 (時事)
[時事通信社]
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