2024-07-29 16:34スポーツ

17歳平井、よもやのミス=苦い経験も糧に―競泳〔五輪〕

競泳女子100メートルバタフライ決勝でスタートする平井瑞希(手前)=28日、パリ

 五輪初代表の平井には、酷な結末が待っていた。待ち望んでいた女子100メートルバタフライの決勝で、よもやのスタートミス。世界と勝負できる実力を付けた自信があったのに、「自分の力をいい状態で出し切れずに駄目だった」。ぽろぽろと涙をこぼした。
 スタート台から出た直後。いつものように頭上でうまく腕を伸ばせず、飛び出した勢いを泳ぎのスピードにつなげるために必要なストリームラインをきれいにつくれなかったという。日本国内の試合では経験できない満員の観客に、大歓声が降り注ぐ独特の雰囲気。のまれてしまったか。「あんまりない失敗」をしてしまった。
 短距離の種目で出遅れは致命的だ。それでも、諦めずに前を追うが、「立て直せなかった」。悔いが残る。
 持ち味の技術を地道に磨き上げたからこそ、シニアの国際大会デビュー戦でパワフルな世界のスプリンターを押しのけてファイナリストに名を連ねた。「どんな大会でも自分の力を出して自己ベストを更新できるように頑張っていきたい」。まだ17歳。苦い思いを糧にして成長できるチャンスは十分にある。 (時事)
[時事通信社]

競泳女子100メートルバタフライの決勝を終えた平井瑞希=28日、パリ

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