イスラエル、全面戦争は望まず=対ヒズボラ報復計画を協議
【カイロ時事】イスラエルの占領地ゴラン高原への27日のロケット弾攻撃で子供ら12人が死亡したことを受け、複数のイスラエル当局者は29日、隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラに対する報復により中東で「全面戦争」を招くことは望んでいないと語った。別の当局者は、イスラエルが備えているのは数日間の戦闘だと指摘した。ロイター通信が伝えた。
イスラエル首相府によると、ネタニヤフ首相は29日、ゴラン高原の現場を訪問。「われわれの対応は厳しいものになる」と強硬な構えを示した。ただ、報道によると、レバノンのハビブ外相は、イスラエルの報復が「限定的なものにとどまる」との連絡を関係国から受けたと述べた。
ネタニヤフ氏は28日、治安閣議を開き、報復計画を協議。閣議では、ネタニヤフ氏とガラント国防相に報復の手段と時期を決める権限が与えられた。
ロイターは、イスラエル軍が29日、レバノン南部をドローンで攻撃し、2人が死亡したと報じた。27日以降も双方は小規模な交戦を続けている。
イラン外務省は28日、イスラエルがレバノンでヒズボラへの報復という新たな「冒険」を始めた場合、「予見不可能な結果をもたらす」とけん制した。一方、イスラエルはロケット弾の破片の写真などを公開し、ヒズボラがイラン製の武器を使用した「証拠」だと主張した。
[時事通信社]
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