18歳松下、ここぞの底力=コーチも驚く勝負強さ―競泳〔五輪〕
五輪初出場の18歳松下がやってのけた。地元フランスのスター、マルシャンの独泳に誰が続くかという展開になった男子400メートル個人メドレー決勝で、底力を発揮。最後は0秒04差で3番手をかわし、銀メダルを手中に収めた。
最初のバタフライは7番手。そこから冷静に、徐々に上位との差を詰める。「決勝は気持ちも高ぶってしまって硬くなる。しっかり持ち味を生かすことに集中した」。アジア大会や世界選手権の出場経験もなかったが、大一番でも自分のやるべきことを忘れなかった。
タイムは4分8秒62。3月の五輪代表選考会で出した自己ベストを本番で更新したことも大きな自信になっただろう。今春入学した東洋大で師事する平井伯昌コーチも「あそこで2番になるとは思っていなかった。まっちゃん(松下)は『持っているな』という感じがする」と驚く勝負強さを秘めていた。
五輪新記録で優勝したマルシャンとは5秒67差。「4年後も自分は若い。超えられる実力を付けて臨みたい」。世界トップの力量を肌で感じ、早くも視線を先に向けた若きスイマー。競泳ニッポンの今後を担う立場になるべく、大きな一歩を踏み出した。 (時事)
[時事通信社]
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