トランポリンで体幹強化=14歳の新星、金メダル―スケートボード・吉沢選手〔五輪〕
金メダルを獲得したスケートボード女子ストリートの吉沢恋選手(14)=ACT SB STORE=は中学3年生。成長が止まらない新星スケーターは、初めて出場した五輪でパリの空を華麗に舞った。最後の大技を決めると、空に向かって両手を突き上げて喜んだ。
相模原市出身で、小学1年の時にスケボーを始め、空中での姿勢を保つのに必要な体幹とバランス感覚を鍛えるため、小2になってトランポリンにも取り組んだ。
同市内のスポーツクラブでトランポリンを指導した山田勝昭さんは吉沢選手について、「ごく普通の子。ポーカーフェースでいつも淡々としていた」と話す。周りに影響されないメンタルが吉沢選手の強みという。「一喜一憂しないため、本番に強い。ボードを操作するために必要な足先の感覚もいい」と続ける。
吉沢選手は日頃、体を柔らかくするためのストレッチを入念に行っている。腹筋と背筋を交互に縮ませたり、伸ばしたり、自宅でも体幹を鍛えるメニューに取り組んできた。
地道なトレーニングは、ここぞという場面での技の成功につながっている。6月、ブダペストで開催されたパリ五輪の代表選考会では、決勝の一発技「ベストトリック」の最後にボードを縦横に回転させる大技を決めて優勝した。山田さんは「体操用マットを使ってたくさん練習していた」と振り返る。
吉沢選手は中学2年の時、「スケートボード選手としてご飯を食べられるようになりたい」と夢を語っていた。大舞台でメダルを勝ち取り、実現に一歩近づいた。
[時事通信社]
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