母の故郷から五輪へ=不振乗り越えたオレアリー―サーフィン男子〔五輪〕
サーフィン男子のオレアリー・コナー(30)は生まれ育ったオーストラリアではなく、母明美さん(63)の故郷である日本の代表としてパリ五輪に出場した。27日の1回戦は4組2位となり、2回戦へ。3年前、サーフィン競技が初めて採用された東京五輪をテレビ観戦してから夢見てきた舞台。元プロサーファーで豪州在住の明美さんに支えられて臨んでいる。
オレアリーはサーフィンに親しんだ両親の影響で、物心がつく前から海に入り、9歳で父のサーフボードに乗るとすぐにコツをつかんだ。子どもの頃は海を怖がっていたというが、明美さんは「初めてなのに上手にできて、私もすごく楽しかった」と笑顔で振り返る。
2017年から世界最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)に参戦し、最優秀新人賞を受賞。一方で21年には成績不振と新型コロナウイルスの影響が重なり、苦しい時期も経験した。明美さんはあえて「やめてもいいよ」と言葉を掛けて奮起を促し、オレアリーは親心に応えて乗り越えた。
国際オリンピック委員会(IOC)が昨年11月、オレアリーの日本国籍への変更を承認し、今年3月には代表入りが決定。日本代表選考合宿や記者会見にも明美さんは付き添ってサポートし、二人三脚で歩んできた。大会を前に明美さんから「気合で頑張って」とエールを受け、オレアリーは「100%出し切る」と力強く決意を語った。(時事)
[時事通信社]
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