西武の武内、要所で本領＝「勝ち目」知るルーキー―プロ野球
西武が３点を奪って均衡を破った直後の六回裏。マウンドの武内は先頭打者に二塁打を浴び、ギアを入れ直した。「（味方の攻撃で）点が入った後。引き締めないと」。打たれれば一気に流れが傾く場面だったが、見事に後続を３人で片付けた。
日本ハムの中軸に、新人離れした投球を続ける左腕は臆することなく立ち向かった。狙ったのは奪三振。レイエス、マルティネスを空振り三振に仕留め、野村は力のない一邪飛に。スタメンに右打者が８人並んだ相手に対し、試合を通じて有効だったのが内角に食い込む速球。この場面はまさにこのボールが効いた。
０―０から試合が動いた直後に招いたピンチを、思い切りの良さで切り抜けた。渡辺監督代行は手放しでたたえ、「嫌な予感はしていたんだけど、（武内は）勝ち目を知っている」。七回は１失点して途中で降板したものの、救援陣が踏ん張り、チームトップに並ぶ６勝目を手にした。
チームが最下位で苦しむ中、鮮烈な活躍を見せているドラフト１位ルーキー。「これからもチームが勝てるような投球をしたい」。堂々とした姿が頼もしかった。
［時事通信社］
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