「これからが大事」=世界遺産登録決定に沸く住民ら―新潟・佐渡
「佐渡島(さど)の金山」のガイダンス施設「きらりうむ佐渡」(新潟県佐渡市)では、世界遺産委員会で行われた審議のインターネット中継を地元住民や関係者ら約200人が見守った。20分ほどの審議で世界文化遺産への登録が決まると歓声が上がり、用意された金色のスティックバルーンを打ち鳴らして喜びを分かち合った。
市民団体「佐渡を世界遺産にする会」の中野洸会長(83)は「これからが大事。貴重な文化遺産を守り、活用して、この島が豊かになるよう皆さんと頑張っていきたい」とあいさつした。その後の記者会見では、これまで反発していた韓国が登録に賛成したことに触れ、「いかに仲良くやっていくかということも大きなわれわれの責務だと思う」と語った。
24日から家族旅行で島を訪れている長野県の小山田サトルさん(57)は、審議については知らなかったといい、「登録のタイミングで来られて良かった」と笑顔。「砂金採り体験などができて面白かった。他の観光施設や、昔ながらの町並みもあるので、また来たい」と話した。
島での勤務経験がある県職員、今井友佳さん(26)は、「世界遺産登録をきっかけに、海や食など佐渡の良さを多くの人に知ってもらい、リピーターを増やしたい」と期待を寄せた。
江戸時代の坑道の様子などを見学できる観光施設を運営する「ゴールデン佐渡」の鈴木徹社長(62)は、取材に「国内外から多くの観光客が来ると思うので、価値を理解してもらえるべく、努力したい」と答えた。
[時事通信社]
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