ウクライナ、明るく行進=歓声に笑顔、自撮りも―パリ五輪開会式〔五輪〕
ロシアによる侵攻が続く中、初の五輪を迎えたウクライナ。26日夜(日本時間27日未明)、パリで行われた開会式では、笑顔で観客の歓声に応え、明るく振る舞う選手らの姿があった。
降りしきる雨の中、ウクライナ選手団はセーヌ川行進の終盤に登場。黄色のジャケットに青色のズボン、スカートを身に着け、船上から川沿いの観覧客らに向かって国旗を振った。式典会場のトロカデロ広場に到着後も、五輪マークが付いたエッフェル塔をバックに自撮りに興じるなど、和気あいあいとした雰囲気だった。
侵攻が選手の練習環境にもたらした影響は大きい。空爆で停電した中で練習したり、国に家族を残して他国での調整を余儀なくされたり。今も父親が前線で戦っている選手もいる。
旗手を務めた競泳男子のミハイロ・ロマンチュク選手(27)は侵攻後、ドイツを拠点に練習していたが、昨年母国に戻った。「困難を伴うが、自国で練習できることを全てのウクライナのアスリートに示したかった。将来、国を再建し発展させるには若い力が必要だ」と話す。
今大会には約140人のウクライナ選手が出場する。ロシアと、同盟国ベラルーシ両国の選手は「中立」の立場で参加するが、ウクライナ・オリンピック委員会は自国選手団に対し、両国選手との握手や写真撮影などの禁止を勧告している。
[時事通信社]
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