エルモソ、再び大舞台に=「キス騒動」から立ち直った10番―サッカー女子〔五輪〕
昨年のサッカー女子ワールドカップ(W杯)の「キス騒動」で渦中の人となってから約1年。スペインのエルモソが大舞台に戻ってきた。1次リーグC組初戦となった25日の日本戦では、後半途中から出場。ピッチに立つとサポーターから大きな拍手で迎えられた。
持ち前の高いキープ力で、鮮やかなパスサッカーを支えた。ピッチに入った直後にチームは決勝ゴール。巧みなヒールパスを通して会場を沸かせる場面もあった。
初優勝を遂げたW杯では、意に反してプレー以外で注目を集めた。決勝後の優勝セレモニー。スペイン連盟のルビアレス会長(当時)が金メダルを渡す際、エルモソに一方的にキスをした。これで世間の非難を浴びた会長は辞任。自身も心を痛め、一時的に代表活動を離れた。
代表の仲間の後押しもあり、10月の欧州ネーションズリーグで復帰。国際プロ選手協会(FIFPro)が2月に公開したインタビューでは、当時を「適応するのが難しかったが、背中を押してくれる多くの人がいた。守られていると感じた」と振り返った。
思わぬトラブルを乗り越えたスペインの10番。「サッカー選手として最高のことは世界王者になること」。再びあの歓喜を味わうべく、五輪でも全力を尽くす。 (時事)
[時事通信社]
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