2024-07-23 17:19スポーツ

「執着心すごく強い」=サッカー元日本代表、名波浩さん―パリ五輪・リレーコラム〔五輪〕

インタビューに答える名波浩さん=10日、千葉市美浜区

 小学生の時に、清水市(現静岡市)と藤枝市の選抜チームで対戦したのが(サッカー男子の)大岩剛監督との初めての出会い。選手紹介で「大岩剛」って聞いて、すごく強そうだなと思って。顔もちょっといかついから、そういう怖さが強かったかな。
 清水商高(現清水桜が丘高)で一緒になって、ずっと仲が良かった。親友だよね。今でも剛がいなくても、剛の実家に行ってご飯食べて、風呂にも入っている。当時からいいやつで、喜怒哀楽を前面に出すタイプではなかったね。
 「清商魂」って言葉があるんだけど、剛からは感じる。OBの(風間)八宏さんや(藤田)俊哉ら先輩からの哲学を引き継いでいる。勝つことへの執着心は、当時からすごく強かった。物静かだけど、プレーは熱いっていう。清水という街で育ってきたからだろうね。
 現役時代、コーチ、監督になっても、緻密さと臨機応変さを併せ持った人間だなと感じている。今回も選手選考では、ずっと制約があったけど、愚痴は聞いたことがない。戦術面でも筋を通して一つの柱に、うまく肉付けをしてきたと思う。
 中2日の日程でも、十分にやりくりできそうなメンバーになった。注目しているのは藤田と平河。U23(23歳以下)アジア杯からの上積みも見込める年代だからすごく楽しみ。国際大会は初戦がものすごく重要。パラグアイ戦は、その後の戦いにもつながってくる。
 剛はどっしり構えているよね。監督は後方支援があるようでない。ある意味、孤独だからね。でも、仲間は「あいつならやれる」と思っている。(銅メダルだった)メキシコ五輪(1968年)を超える、もしくは同等の結果を期待している。
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 名波 浩さん(ななみ・ひろし)サッカー日本代表コーチ。静岡・清水商高(現清水桜が丘高)、順大を経て95年に磐田入りし、黄金期を支えた。ベネチア(イタリア)でもプレー。磐田では監督も務めた。98年W杯フランス大会出場。静岡県出身、51歳。 (時事)
[時事通信社]

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