有終の美飾れるか=古賀、覚悟のパリへ―バレーボール・パリ五輪「たおやかに、強く」(中)
バレーボール日本女子の主将、古賀紗理那(NEC)は覚悟を持って最後の大舞台に臨む。フランスへの出発前日にパリ五輪後の引退を発表。高校時代から日の丸を背負ってきた28歳は「目標は絶対にメダルを取ること。それは自信を持って言いたい」と不退転の決意を示した。
東京五輪は初戦で負傷し、チームも1次リーグ敗退。その頃にはパリ五輪を最後にすると決断し、2022年から主将を務める。人望は厚く、真鍋政義監督は「役割は人を成長させる」とたたえ、チーム最年長のセッター岩崎こよみ(埼玉上尾)も「声掛けで味方のいいプレーを引き出すことが上手」と7歳下のエースを称賛する。
「負けるたびにスキルアップしたいと思って、心も体もタフになった」。地道なトレーニングでジャンプ力が上がり、スパイクは打点の高さを意識するように。日本が過去最高の準優勝に躍進した今年のネーションズリーグでは全体2位の272得点を挙げ、ベストアウトサイドヒッターの一人に選ばれた。
言動でもプレーでもチームを鼓舞するエースは、充実期で迎える2度目の五輪で現役生活にピリオドを打つ。「感謝の気持ちを込めてプレーしたい」。日本女子が最後にメダルを獲得したのは12年のロンドン五輪。チームを3大会ぶりの表彰台に導き、有終の美を飾るつもりだ。
[時事通信社]
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