2024-07-23 17:30

情報漏えいで損保4社に報告命令=出向社員による流出も―金融庁

 損害保険大手が顧客の契約情報を漏えいした問題で、金融庁が損害保険ジャパンなど4社に対し、保険業法に基づく報告徴求命令を出したことが23日、分かった。各社の商品を扱う保険代理店側の不正な情報共有に加え、代理店に出向する損保社員が漏えいした新たな事案も判明した。
 報告命令を受けたのは、ほかに東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険。
 このうち損保ジャパンは同日、代理店9社に出向する社員が他社の情報を損保ジャパンに流出させたと発表。これまでは代理店2社で漏えいが発覚していた。また、東京海上日動も同様に出向社員による漏えいを公表した。
 4社は5月、自動車保険の契約者情報が互いに漏えいしていたと発表。各社の商品を扱う一部の代理店で、保険加入者の氏名や証券番号といった契約情報が、契約先の損保だけでなく競合する損保とも共有されていた。
 各社とも「再発防止を講じたい」などとコメントしているが、大手損保では近年不祥事が相次いでおり、金融庁は顧客保護の観点などで問題がなかったか厳しく調べる方針だ。 
[時事通信社]

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