「ガラスの天井」挑戦へ=ハリス氏、実績に不安―副大統領候補に白人男性の観測・米大統領選
【ワシントン時事】ハリス米副大統領は大統領候補の後継指名を受け、これまで誰も突き破ることができなかった「ガラスの天井」である「初の女性大統領」を目指す。まずは民主党の候補指名を勝ち取る必要があるが、実績不足に加え、11月の大統領選まで時間は限られており、多難な前途が待ち受ける。
「トランプ(前米大統領)を打ち負かすため、民主党と国を団結させることに全力を尽くす」。ハリス氏は21日、バイデン氏の撤退表明を受けて声明を出し、「打倒トランプ」を誓った。その後、民主党議員らの支持表明が相次ぎ、同日午後9時時点で約4670万ドル(約73億4000万円)の献金が集まったという。
ハリス氏は前回大統領選で、民主党候補指名をバイデン氏と争い、人種問題を巡りバイデン氏の立場を厳しく追及。指名争いから脱落した後、バイデン氏の長男ボー氏(2015年に死去)と親交があった経緯から、初の女性副大統領に起用された。就任後は移民問題を任されたが、目立った実績を残せず、共和党からは不法移民の流入を許す「国境問題の権威」などとやゆされた。
当面は8月下旬の民主党大会での候補指名獲得を通じ、自身の政策や国家観を広くアピールすることが重要になる。態度を明らかにしていないオバマ元大統領やペロシ元下院議長ら民主党重鎮の支持を取り付ける必要もある。
大統領選を共に戦う副大統領候補選びも焦点だ。自身が黒人、女性、アジア系であることから、白人男性を選ぶとの観測が浮上しており、ノースカロライナ州のクーパー知事、ケンタッキー州のベシア知事、ペンシルベニア州のシャピロ知事らの名前が挙がる。
一方、共和党のトランプ氏は「米国民にとってハリスはバイデンよりひどいだろう」と早速批判のボルテージを上げた。同党はハリス氏の移民政策に焦点を定め、攻撃を強めていく構えだ。
[時事通信社]
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