日韓制服組、8年ぶりトップ会談=レーダー照射問題で中断―防衛省
自衛隊と米軍、韓国軍の制服組トップが対面で意見を交わす「日米韓参謀総長等会議」が18日、防衛省で開かれた。これに先立つ17日には吉田圭秀統合幕僚長と金明秀韓国軍合同参謀本部議長が8年ぶりに会談。2018年の海上自衛隊機に対するレーダー照射問題以来、途絶えていたハイレベル交流が再開された。
吉田統幕長は3カ国会議の冒頭、「会談は単なる関係改善でなく、日韓防衛協力の新たな高みを目指す記念すべき第一歩だ」と述べた。
防衛省によると、日韓制服組トップの会談は16年以来。レーダー照射問題以降、他国を交えない形での会談は陸海空の幕僚長級も含めて見送られていた。今年6月に日韓が再発防止策に合意し、制服組の交流再開などを申し合わせていた。
会議では北朝鮮とロシアの軍事協力や、中国による南シナ海での不法な海洋権益の主張を非難し、台湾海峡の安定を促す共同声明を採択した。
会議で吉田統幕長は「国際社会は法の支配に基づく秩序を維持できるかどうかの分水嶺(れい)にある。日米韓の強固な結束を示すことは重要だ」と強調。ブラウン米統合参謀本部議長は「3カ国が集うことは地域の脅威に対するメッセージとなる」と話した。
同会議の米国以外での開催は初めて。次回は韓国で開かれる。
[時事通信社]
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