吉村、初の球宴へ気合=「振り子投法」で直球磨く―プロ野球・ヤクルト
ヤクルトでチームトップの5勝をマークしている2年目の吉村貢司郎投手が、監督選抜で初めてオールスター戦のメンバーに入った。24日の第2戦は神宮球場での開催だけに「しっかりいいところを見せたい」と意気込んでいる。
東芝からドラフト1位で入団した26歳の右腕。セットポジションから左足を一塁方向に少し振り、反動をつけて足を上げる「振り子投法」が特徴だ。独特のフォームが生まれるきっかけになったのが、東芝OBの中野真博さん(現青学大コーチ)。石川・金沢高のエースとして1994年春の甲子園で完全試合を達成した経験を持つ中野さんは、本塁方向へ踏み出す際の推進力をうまく使うよう助言した。吉村はこれをヒントに「振り子投法」を編み出し、力まなくても強い直球が投げられるようになったという。
プロ入り後も直球を磨いた。今季は体重を5キロほど増やし、「自分の力をどうやって効率良くボールに伝えるか」を追求。球速が上がったことで変化球で空振りが取れるようになり、77回3分の2を投げて奪三振は75。奪三振率(9イニング当たりの奪三振数)は8.69で、中日の高橋宏斗、阪神の才木浩人(ともに7.85)といった好投手をも上回る。
吉村の記憶に残るオールスターの名場面は、阪神の藤川球児や日本ハム時代の大谷翔平の直球勝負。「僕はそういう投手ではない」と謙遜しつつ、「自分のボールがどこまで通用するかは楽しみ」と大舞台を心待ちにしている。(記録は18日現在)
[時事通信社]
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