ブルージェイズの菊池、揺れる思いの夏=チーム低迷でトレード候補に―米大リーグ
【ニューヨーク時事】米大リーグ、ブルージェイズの菊池雄星投手にトレードの可能性が浮上している。33歳の左腕は前半戦で20試合に先発し、4勝8敗、防御率4.42。数字以上に投球内容が一定の評価を受けている一方、チームはア・リーグ東地区最下位に低迷しており、プレーオフ進出を諦めて菊池を含めた主力選手を放出するとの見方が強まっている。トレード期限は今月30日。菊池は「こういう心境で野球をやるのは正直初めて」と戸惑いを隠せないでいる。
複数の米メディアの報道によると、移籍先の候補には、ダルビッシュ有投手らがいるパドレスやカージナルス、メッツ、ガーディアンズなどが挙がっている。菊池は今季がブルージェイズとの3年契約の最終年で、「(拠点を置く)カナダとこのチームが好き。3年間の思い入れもあるので長くプレーしたい気持ちはある」と正直な心境を吐露する。
去就が不透明な中、9日のジャイアンツ戦ではメジャー自己最多の13三振を奪う力投を見せた。「僕にコントロールできることは何一つないので、次の登板に向けて準備するだけ」と、目の前の試合に集中する姿勢を貫く。ただ、好投すればするほどトレード市場での価値が高まる状況にもなっている。
19日から後半戦。今後は例年同様に各チームが「売り手」と「買い手」に分かれ、期限内の移籍が活発化する。「野球選手としては(求められるのは)うれしいことでもあるけど、難しい」。揺れる思いとともにプレーを続ける。
[時事通信社]
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