マイナス思考、どう克服=金1号候補の角田―柔道・パリ五輪「最高の輝きへ」
パリ五輪の開会式翌日に登場する柔道女子48キロ級代表の角田夏実(SBC湘南美容クリニック)は、日本勢の金メダル第1号の有力候補だ。しかし、開幕が間近に迫っても、本人の口から威勢のいい言葉が聞こえてこない。
6月下旬に公開された女子強化合宿。角田は痛めている両膝について「なかなか治り切らないので、どう付き合っていくか。ただ『練習がしたいな』という思いがある」と苦しい胸の内を明かした。そんな弱気な言葉を伝え聞いても女子代表の増地克之監督は「まあ、彼女はいつもマイナス思考なので」。
あまり心配した様子を見せないのには理由がある。世界選手権は2021年から3連覇。ともえ投げから関節技に持ち込む流れで一本勝ちの山を積み上げてきた。だが、どの大会前でも前向きな言葉が出てくることは少なかった。減量苦に代表争いの重圧―。角田は「心の中に不安を隠したままだと、やはりパフォーマンスも悪くなる」と話す。
「ネガティブ(な発想)をどう解決して、いかに減らして試合にいけるか」。そう思いを巡らすことが細心の準備につながり、隙のない柔道につながる。いざ試合になれば「もう、ここまでくればしょうがない」と開き直ることができる。
膝に不安を抱えたまま、最後の実戦となった今春のグランドスラム(GS)アンタルヤ大会では普段は見せない肩車を決めるなどして圧勝。自身だけでなく周囲の不安も一掃した。
逆境でこそ力を発揮してきた。「終わって『何が足りなかった』という部分がないように、できる限りのことをしていきたい」と集中力を研ぎ澄ましている。
[時事通信社]
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