大願成就、思い出の地=最後の愛知県体育館―大相撲名古屋場所
大相撲名古屋場所の会場が1965年に愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)となってから最後の夏を迎える。来年以降はIGアリーナ(愛知国際アリーナ)での開催。土俵を沸かせてきた元大関の記憶をたどった。
浅香山親方(元大関魁皇)と武隈親方(元大関豪栄道)にとって、大関昇進を決めた思い出の地。2000年に7度目の挑戦で大関の地位を引き寄せた浅香山親方は「あそこに行くと(当時を)思い出す。なくなるのは寂しい」。11年の引退も名古屋場所だった。
武隈親方は昭和以降最長となる14場所連続で関脇に在位し、14年にようやく昇進。「すごく印象に残っている。一番の思い出」と振り返る。浅香山親方と同様に長い足踏みの末につかんだ看板力士の座。あまりの暑さに夏バテした年もあったそうだが、「県体」で大願を成就させた。
魁皇は幕内優勝5度のうち2度を01年と03年の名古屋場所で味わった。東京・両国国技館に比べて観客席が土俵に近いような気がしたという。力を出し切れた感覚があり、「あの場所の思い出」と懐かしむ。
東西の支度部屋を隔てるのは薄い仕切りだけ。名古屋場所にしかない独特の空間だ。浅香山親方は「花道に出る時に(対戦相手と)会わないようにと思っていた」と苦笑いを浮かべる。付け人に確認させた上で支度部屋を出ることもあった。
今年に入り、角界は立て続けにスピード優勝を遂げた尊富士や大の里を中心とした新たな時代を迎えつつある。現在の舞台での名古屋場所は区切りとなる中、武隈親方は「寂しい、というのはあまりない。楽しみの方が大きい」と述べ、今後の名勝負に思いをはせた。
[時事通信社]
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