こだわり抜いた113球=平良、11年目で初完封―プロ野球・DeNA
DeNAの平良は、足がつりながらも九回もそのままマウンドへ向かった。単打2本を浴び、2死一、三塁のピンチを背負ったが、最後は好調の宮本を空振り三振。「野球人生でできるかなと思っていた」という完封をプロ11年目で達成。右手を突き上げ、捕手の山本と抱き合って喜んだ。
苦しい状況の中でも、こだわりを捨てなかった。今季初登板の広島戦では、九回2死まで投げたが1点を与えて降板。「大事にいき過ぎていた。何球かかってもいいので、とにかくいい球を投げ続けよう」。最終回に投じたのは21球。宮本に対しては変化球でカウントを整え、三振を奪った113球目は力強い直球。納得のいく球で最後のアウトを取った。
打たせて取る投球で、堅い守備にも助けられた。左翼手の関根は四回、左翼線への当たりで二塁を狙った西川を正確な送球で刺す。その後もスライディングキャッチを2度見せるなど、平良の好投をアシストした。
救援陣が連日稼働していたこともあり、「どうにか長いイニングを投げたい」との思いだった。開幕2戦目に登板した右腕は、その後の2軍戦で緊急降板。右肩の違和感から、3カ月ほど戦線離脱した。「絶対強くなって戻らないといけない」。一人でマウンドを守り抜き、一つチームに「恩返し」を果たした。
[時事通信社]
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