出会い系サイトでも詐取容疑=年間詐取額50億円を目標か―グループメンバー26人再逮捕・警視庁
副業の募集をうたうサイトを巡る詐欺事件で、出会い系サイトでも現金を詐取したとして、警視庁犯罪収益対策課は1日、詐欺容疑で、職業不詳、鈴木一樹容疑者(48)ら特殊詐欺グループメンバーの男女26人を再逮捕した。いずれの認否も明らかにしていない。
同課はグループが副業募集や出会い系などをうたう複数のサイトを運営し、全国で月額約4億円、年間約50億円の詐取を目標に掲げて活動していたとみて調べる。
再逮捕容疑は昨年8月~今年3月、交際相手を探す女性を装い、SNSで男性(19)に接触。「携帯電話が壊れた」などと偽って自分たちが運営する出会い系サイトに誘導し、10回にわたり、計50万5000円をだまし取るなどした疑い。
同課によると、鈴木容疑者らは、連絡先を交換しようとすると「文字化けして読めない」「解消するには費用がかかる」などとうそを言って、現金を要求。被害額が2000万円以上の女性もいた。
グループは東京都豊島区に拠点を構え、24時間稼働。昼夜交代しながら、「打ち子」と呼ばれるメンバーに男性らとやりとりさせていた。SNSで不特定多数にメッセージを送ったり、出会い系サイトを利用したりして標的を探していた。
鈴木容疑者らは6月、副業サイトに応募した40代女性から現金約40万円を詐取したとして、詐欺容疑などで逮捕された。
埼玉県警も今月1日、同様の手口で、副業サイトを利用した20代女性から計約29万円をだまし取ったとして、詐欺容疑で男女17人を逮捕した。17人はさいたま市の拠点で活動し、鈴木容疑者らと同一グループに所属しているとみられる。
グループは、拠点ごとに詐取目標額を設定していた。計約8600人から19億1000万円以上をだまし取った疑いがあり、警視庁などは他に指示役がいるとみて全容解明を進めている。
[時事通信社]
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