21歳桑木、1年後の雪辱=号泣経て破顔一笑―資生堂女子ゴルフ
優勝会見に臨んだ桑木が晴れやかに笑った。「素直にうれしい。一番うれしい」。1年前のこの大会。一つ若い桜井心那にプレーオフで敗れ、声を上げて泣いた。「悔しい。優勝しないと意味がない」と。
その苦い思い出が詰まった最終18番パー4。最終日に堀琴音を逆転し、1打リードで迎えた。「去年の自分はセーフティーにいって負けた。今年は引き離すつもりで」。2オンを逃し、ラフから約10ヤードのアプローチ。果敢に寄せてウイニングパットを沈めた。徐々に風が強まり、最終盤は雨も加わる難条件の中、パッティングを含めて攻撃姿勢を貫いた。
昨年の悔しさを糧に力を蓄えてきた。専門家の指導を受けて本格的なトレーニングにも取り組み、体幹を鍛えた。だから21歳になった今、「ドライバーの飛距離も、状況判断もすごく成長した」と断言できる。
トロフィーを抱いた表彰式もあいにくの天気。「雨は好きじゃないが、好きな人はいないので、逆にチャンス」。こんな気概があれば、「晴れた日に優勝写真を」という次の願いも、遅からずかないそうだ。
[時事通信社]
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