2024-06-26 16:38スポーツ

熊谷、思い出のフランスへ=なでしこの精神的支柱―サッカー女子・パリの灯は近く

サッカー日本女子代表の精神的支柱、熊谷紗希=2月28日、東京・国立競技場(AFP時事)

 パリ五輪に臨むサッカー日本女子代表(なでしこジャパン)で、2011年のワールドカップ(W杯)優勝や12年ロンドン五輪の銀メダルなど、世界大会の表彰台をただ一人知るのが主将のDF熊谷紗希(33)=ローマ=。池田太監督は「彼女の経験はチームにとって大きな財産。いろんな想定外が起きたときでも対応してくれる」と信頼を寄せる。なでしこに欠かせない精神的支柱だ。
 15年W杯で準優勝した後、冬の時代に入ったなでしこも経験。16年リオデジャネイロ五輪は予選で敗れて出場できず、女子サッカー人気の低下を身をもって知った。
 熊谷にとってフランスは思い出の地だ。13年から8季、同国1部リーグのリヨンでプレー。国内タイトルにとどまらず、欧州女子チャンピオンズリーグを5連覇するなど数々の栄誉を手にした。
 リヨンは今大会の会場の一つ。1次リーグでなでしこの試合はないが、勝ち上がればリヨンで試合を行う可能性はある。国際連盟(FIFA)のインタビューで「何としても戻りたい場所。成長した自分の姿を見せて恩返しをしたい気持ちは強い」と思いを明かした。
 W杯と違い、五輪の女子は12チームで争う。登録選手が18人と少ないのに、中2日の間隔を基本に連戦で大会が進む厳しさがある。
 しかし熊谷は「決して可能性がないとは思っていない。レギュレーション、感じが違う。うまくアドバンテージにしながら戦っていけば、金を目指せるポテンシャルはある」。フランスはなでしこが19年W杯で16強に終わった場所でもある。主将が導き、歓喜の地とできるか。 
[時事通信社]

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