流れ左右するダブルス=急造ペア、対照的な日本男女―パリ五輪卓球団体
パリ五輪の卓球団体で、悲願の金メダルを目指す日本。2021年東京五輪では女子は銀、男子も銅メダルを獲得した。第1試合に組まれるダブルスは、その結果が流れを左右しかねないが、日本は男女でやや明暗が分かれている。
男子は戸上隼輔(井村屋グループ)、篠塚大登(愛知工大)組の活躍が目立つ。5月のサウジ・スマッシュでは、新進気鋭のフランスペア、ルブラン兄弟をストレートで下した。国際大会で実績が伴い、戸上は「格上のペアにも勝ち切る力が身に付いてきた」と自信をにじませる。
一般的に戦いやすいとされる右打ちと左打ちのペア。2月上旬に団体のメンバーが決まり、そこから代表合宿でも自主的に練習を重ねてきた。篠塚が甘い返球を引き出し、戸上が得意の強打で仕留めるパターンを確立しつつある。
女子はエースの早田ひな(日本生命)をシングルス2試合に起用したいだけに、ダブルスは平野美宇と張本美和(ともに木下グループ)のコンビが多そうだ。Tリーグでも同僚だが、ダブルスを組んだ経験はほとんどなかった。ここまで目立った成績を残せず、6月のツアー大会では格下の日本ペアに屈した。
張本美のダブルスの能力への評価は低くない。昨秋の杭州アジア大会では、木原美悠(木下グループ)とのペアで孫穎莎、王曼※(※日の下に立)組(中国)を破る金星を挙げている。「どんな選手とも組めると思っていたが、今はちょっと難しい部分もある」
各チームとも団体のダブルスは急造ペアで臨むことが少なくない。平野は「これまでは左利きの選手と組ませてもらうことが多かったが、動き方が全然違う」と課題を痛感。石川佳純さんと組んだ東京五輪の前は、コロナ禍の影響で大会数が少なく、ダブルスの練習に十分な時間を割くこともできていた。団体は五輪の後半に実施。そこまでの期間で光明を見いだしたい。
[時事通信社]
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