最後までもつれた争い=笹生、山下が逆転で五輪切符―女子ゴルフ
女子ゴルフのパリ五輪日本代表争いは、接戦の末に笹生優花と山下美夢有が出場権を獲得して決着した。古江彩佳は前回の東京五輪と同様に2番手争いで惜しくも敗れ、五輪ランキングの基となる世界ランクで長く日本勢トップにいた畑岡奈紗は2大会連続出場を逃した。
五輪イヤーに入って、代表争いをリードしていたのは畑岡。米ツアーで順調に世界ランクのポイントを積んだが、終盤の全米女子オープンで44位、その翌週は失格、全米女子プロは予選落ちと失速した。古江は畑岡を上回る好成績を重ね、圏内で最後の1戦を迎えながら、全米女子プロは19位に終わり、決定時の世界ランクは山下の一つ下の20位となった。
獲得ポイントの多いメジャーの成績が大きく影響した形。米ツアーでやや苦しんでいた笹生は全米女子オープン優勝で世界ランク30位から6位に浮上し、日本勢1番手の座をほぼ確定させた。日本ツアーが主戦場の山下は、未勝利ながら今季出場試合の半分以上が5位以内と地道に積み重ねた上で、全米女子オープン12位と全米女子プロ2位が効いた。日本で今季2勝の岩井明愛、3勝の竹田麗央も奮闘したが、海外メジャーで大きく稼ぐことはできなかった。
全米女子オープン2位の渋野日向子を含め、世界ランク15位以内による3枠以上確保の可能性も見えた。日本代表の服部道子コーチは「日本選手のポテンシャルの高さを世界に見せてくれた」と評価し、笹生と山下には「万全のコンディションを整えてくれると思う」と五輪本番に期待した。
[時事通信社]
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