首都防災、行革に重点=候補者の第一声分析―都知事選
東京都知事選(7月7日投開票)が20日、告示された。防災対策や行財政改革、子育て支援など各候補が重点を置いて有権者らに訴えたテーマを、それぞれの第一声から分析した。
小池百合子知事は、選挙事務所で開いた「出発式」で約7分間あいさつした。行財政改革や新型コロナウイルス対策、子育て支援など2期8年間の実績アピールに時間を割き、「東京は確実に進化している」と強調。「首都防衛」をキーワードに掲げ、都民の命や生活、経済を守ると語った。
前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏は、約4分間の街頭演説で特定の政策分野には触れず、「政治再建」を掲げる自らの政治姿勢を鮮明にした。「みんなで時代を動かせるチャンスが来ている」と述べ、政治に興味関心を向けてもらうよう有権者に呼び掛けた。
タレントの清水国明氏は、約12分の演説の半分以上を防災対策に充てた。阪神大震災などで被災地のボランティアに参加した経験から「日本は避難生活における手当てが遅れている」と指摘。災害関連死を防ぐため、平時も体験施設などとして活用可能な避難先の整備を提唱した。
元航空幕僚長の田母神俊雄氏も、約23分の演説中、最も時間を割いたのは防災。避難所の備蓄品充実や、火災を防ぐ感震ブレーカーの設置拡大を掲げた。その他、「誇りと自信を持った日本人を育てる」と述べ、歴史教育の改革も訴えた。
蓮舫前参院議員は、約9分の演説の大半を子育てと行革関連に費やした。少子化に関して「結婚に踏み切れない若い人たちがいるなら、その負担と不安を取り除く」として、雇用の安定化や奨学金の負担軽減に取り組むと強調。行政刷新担当相時代の経験を生かし、「誰もがお金の使い方を見ることができる」レビューシートを都の全事業で活用すると語った。
[時事通信社]
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