改正政治資金規正法が成立=第三者監査、領収書10年後公開―立民「抜け穴」批判、不信任提出へ
自民党が派閥裏金事件を受けて提出した改正政治資金規正法が19日の参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立した。立憲民主、日本維新の会など野党各党は反対した。岸田文雄首相(自民総裁)は後半国会最大の焦点となっていた政治改革に一定の区切りを付けたとして信頼回復につなげたい考え。野党は「抜け穴」や数多くの検討事項による「先送り」を批判しており、詳細な制度設計がなお課題となる。
国会は午後3時から、3年ぶりとなる党首討論を開く。これを踏まえ立民は同日中にも内閣不信任決議案を提出。首相に衆院解散・総選挙を迫る構えだ。
改正法は、会計責任者が収支報告書の不記載で処罰され議員が確認を怠っていれば、公民権停止の対象とする「連座制」を導入。パーティー券購入者の公開基準額を「20万円超」から「5万円超」に引き下げる。
政党から議員に支給される政策活動費に関し、使途を監査する第三者機関設置を盛り込んだ。維新の主張を受け入れて領収書は10年後に公開する。いずれも具体的な仕組みは決まっておらず、与野党で今後協議することになる。
改正法の施行日は一部を除き2026年1月1日。野党が求めた企業・団体献金の禁止、政策活動費の廃止は盛り込まれなかった。
[時事通信社]
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