ガザは「子供の墓場」=支援活動ままならず―ユニセフ高官
国連児童基金(ユニセフ)のアデル・ホドル中東・北アフリカ地域事務所代表は17日、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突が続くパレスチナ自治区ガザについて「子供たちの墓場と化している」と惨状を訴えた。イスラエル軍による激しい攻撃が続き、現地の職員による支援活動もままならないという。東京都内で時事通信などのインタビューに応じた。
ユニセフによると、昨年10月にガザで戦闘が始まって以来、約1万4000人の子供が犠牲となった。親を失うなどして保護者がいない子供は約1万7000人に上る。通常であれば9月から学校の新年度が始まるが、ホドル氏は「このままでは(今年度に続き)2年間学校に行けないことになる」と指摘。教育や十分なケアを受けられないことが「子供たちにどんな影響を及ぼすか非常に懸念している」と強調した。
現地で支援活動に従事するユニセフ職員の安全確保も深刻な課題だ。「何度も避難を強いられ、家族を失ったパレスチナ人職員もいる。いつ何が起きてもおかしくない」と説明。速やかな停戦を求めた。その上で職員の安全確保や、支援活動に必要な物資や燃料の十分な供給に向けた事態の改善を訴えた。
[時事通信社]
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