中学生の肥満増加=コロナ禍、視力にも影響か―20~22年度調査・成育医療研
中学生の肥満割合が2020~22年度に上昇していたことが、国立成育医療研究センター(東京都世田谷区)の調査で17日までに分かった。裸眼視力の低下傾向もうかがえた。新型コロナウイルス感染拡大による屋外活動の減少や食生活の変化などが影響したとみられるという。調査結果は国際学術誌「ペディアトリック・オベシティ」電子版に掲載された。
同センターは20~22年度に中学校を卒業した男女のうち、計約18万6千人の健康診断データを分析。19年度以前に卒業した計約21万人の健診データを基にした予測値と比較し、コロナ禍が生徒の健康に与えた影響を調べた。
その結果、男女とも20年度以降、肥満の割合が上昇。22年度は予測値と比べ、男子で0.49%、女子で0.36%高くなっていた。
裸眼視力1.0未満の割合は、男子は20~22年度で、女子は20~21年度で予測値より上昇した。コロナ禍で普及したタブレット端末やスマートフォンの利用拡大が背景にあるとみられるという。
研究チームの大久保祐輔臨床疫学・ヘルスサービス研究室長は「より長期的な健康影響の追跡調査や、パンデミックによる健康への悪影響を緩和するための具体的な方法を検討することが必要だ」と話している。
[時事通信社]
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