ガザ停戦までイスラエル攻撃=ヒズボラ議員インタビュー―レバノン
【ベイルート時事】イスラエル軍とレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの境界地帯での交戦が続く中、ヒズボラの政治部門幹部で、レバノン国会議員のイハブ・ハマダ氏が時事通信のインタビューに応じ、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザでの戦闘をやめない限り、ヒズボラは攻撃を続けると表明した。「敵(イスラエル)がレバノンへの攻撃を拡大すれば、われわれも反撃を強化する」と対決姿勢を強調した。
インタビューは12日、レバノンの首都ベイルート近郊で行われた。ハマダ氏は、攻撃はガザでイスラエルと戦うイスラム組織ハマスを支援するためだと述べた。
ガザの戦闘が終結すれば、「敵(イスラエル)はレバノンを狙う」と主張し、「敵を弱らせることは、レバノンの利益にかなう」と語った。ヒズボラとしては、イスラエルによるレバノン侵攻への警戒から、ガザでの戦闘に力を割かれているイスラエルにできるだけ損害を与えたい考えとみられる。
昨年10月にハマスに呼応して対イスラエル攻撃を激化させて以降、ヒズボラ側に人的・物的被害が多く出ている。しかし、ヒズボラの攻撃でイスラエル北部の住民約6万人が避難生活を余儀なくされている。また、経済的な損失も出ているとして、ハマダ氏は、「(イスラエル)北部は地獄と化した」と戦果を誇示した。
最近の戦闘激化により、全面衝突への懸念が高まっており、ハマダ氏は、イスラエル軍のレバノン領内への侵入が「レッドライン(越えてはならない一線)」になると説明。ヒズボラはイスラエルのどの地点にも攻撃を加えられるとけん制した。
[時事通信社]
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