メディア戦略、主導狙う小池氏=蓮舫氏、公約の詰め急ぐ―都知事選
東京都の小池百合子知事(71)と蓮舫参院議員(56)を軸にした構図となる都知事選(20日告示、7月7日投開票)。14日は両者とも午後2時からの同じ時間帯にそれぞれ記者会見に臨み、相手を意識した情報発信に力を入れた。小池氏はテレビ番組への出演なども活用し、メディア露出での主導権確保を狙う。蓮舫氏も公約発表に向けた詰めを急ぐ。
小池氏は3選出馬を表明した12日夜、テレビ番組に出演し、約30分間にわたって都政の成果や今後の課題を語った。13日には経済団体の会合で講演。子育て支援策や防災対策の継続を訴えた。連日、メディアに露出しながら、現職としての実績をアピールした形だ。小池氏に近い関係者も「選挙を戦う雰囲気を一気に出してきた」と語る。
小池氏は、知事選への3選出馬を表明してから初めてとなる14日の定例記者会見でも、感染症対策や少子化対策、都市外交といった通常の都政課題を説明。知事としての公務を優先する姿勢を鮮明にしている。このため「選挙期間中も公務を通じた発信を重視するのではないか」(都庁幹部)との見方が出ている。
一方、蓮舫氏は14日、日本外国特派員協会で記者会見に臨んだ。この中で「残念ながら今は(施策が)トップダウンで発表されるが、私はボトムアップで現場と議論し、最終的に知事が決める都政をしたい」と、小池氏との違いを強調してみせた。
蓮舫氏は「小池都政のリセット」を掲げ、小池氏の弱点とみるところに攻勢をかける作戦だ。樹木伐採が問題となっている明治神宮外苑の民間再開発への対応や、都庁付近で行われている貧困者への食料支援なども掲げる。週明けにも発表する公約で、目指すべき都政の姿を明らかにしたい考えだ。
[時事通信社]
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