3バックの強み存分に=取り戻した日本らしさ―サッカーW杯予選
3バックの強みを生かす快勝だった。主力組に入れ替えたシリア戦は、前半だけで3得点のゴールラッシュ。「ウイングバックが絡んで、というのは狙っていた。理想的なゴール」。遠藤が話したように、キーマンが期待通り攻撃をけん引した。
まずは左の中村。磨きをかける突破からクロスを上田に送り、先制点をアシスト。堂安も続く。速攻から左足を振り抜いて追加点を奪うと、直後に久保が中央突破からオウンゴールを誘い、早々と大勢を決めた。
サイドの幅を生かしながら中央を突くのが、この布陣の定石。南野や久保らも積極的にボールに絡み、「全選手の特長が出やすいシステムだと思う。前半はやっている方も楽しかった」と堂安。ワンタッチで前進するなど多彩な崩しを見せた。
本来の4バックに戻した後半は、冨安を右サイドバックで起用。主導権は渡さずに、シュートの雨を浴びせて2点を追加。守備陣はゼロで抑え、2次予選6戦を無失点で締めくくった。
森保監督にとっては、ゆかりの深い広島での特別な一戦でもあった。新たな「オプション」のテストは、結果も内容も伴い「ボールを持つ中で、いい攻撃を仕掛ける部分で、いいチャレンジをしてくれた。チームとして共有できたと思う」と指揮官。苦しんだアジア杯からようやく日本らしさを取り戻し、勝負の最終予選へ向かう。
[時事通信社]
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