銃所持あおる行為に罰則=改正銃刀法が成立
インターネット上に拳銃の製造方法を投稿し、不法所持を呼び掛けるなどのあおり行為を罰則付きで禁止する改正銃刀法が7日の参院本会議で可決、成立した。7月中に施行される。安倍晋三元首相銃撃事件で、殺人罪などで起訴された被告はネット動画を見て銃を製造したとされ、自作銃の規制を強化する。
改正法は、ネット上などで銃の不法所持をあおったり唆したりすることを禁じ、1年以下の懲役または30万円以下の罰金を科すと定める。警察庁によると、動画や図面を投稿して不法所持を促したり、価格や連絡先を明記して拳銃の販売を持ち掛けたりするケースなどが想定される。
また、拳銃の要件を満たさない自作銃や猟銃などについて、拳銃と同様に発射罪を適用できるようにする。人の殺傷を目的に所持した場合は、拳銃と同じ罰則を科せるようにする。
長野県中野市で4人が殺害された事件で、猟銃の一種「ハーフライフル銃」が使用されたことを踏まえ、ハーフライフル銃の所持要件も厳格化。現行は初心者でも所持できるが、改正法施行後は射程が長いライフル銃に位置付けられ、猟銃の所持歴が10年以上あることなどが条件となる。
エゾシカやヒグマの捕獲でハーフライフル銃の需要が高い北海道などでは、都道府県が警察に通知するなどすれば、1年目から所持できる。ハーフライフル銃の規定は公布後9カ月以内に施行される。
[時事通信社]
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