「ハードル越えた」「少しがっかり」=「情報照会」に反応さまざま―新潟・佐渡・世界遺産
「第1ハードルは越えた」「情報に不備あったのか」。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)の世界文化遺産登録について、補足説明を求める「情報照会」を勧告した6日、地元関係者の間では積極的な評価と慎重な声が交錯した。
市民団体「佐渡を世界遺産にする会」の中野洸会長(83)は「良かったと思う。第1ハードルはクリアした」と上から2番目となる勧告を前向きに捉えた。7月にインドで開催されるユネスコの世界遺産委員会が下す最終判断に向け、「外務省が中心になると思うが、全力を尽くして良い結果が出るのを待ちたい」と話した。
「佐渡を世界遺産にする新潟の会」の池田哲夫会長(73)は、勧告が「登録」でなかったことから、「期待が大きかっただけにちょっとがっかりした」と肩透かしを食らった様子。佐渡市内で民宿を経営する本間弘子さん(62)は「準備不足だったのではないかと思う。情報に不備があるならしっかり取り組んでほしい」と政府などに求めた。
県幹部は「十分に説明を尽くしてきたつもりだが、なぜ『情報照会』になったのか理由を知りたい」と指摘。昨年、情報照会となった6件はすべて世界遺産に登録されたとし、「勧告の理由をしっかり分析し、7月の世界遺産登録を目指す」と意気込んだ。
[時事通信社]
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